マクロビ講師の母ちゃんによるシンプルなくらしとこそだて

『母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き』カウンセラー信田さよ子 春秋社 2008年4月発行

母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き 信田さよ子 春秋社


先日上の3人のこどもたちに会いに行ったら、前の夫から「これ、今読んでるんだけど、最初からぞくぞくしちゃったよ。」と渡された本が、この『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き
』だった。




誤解を恐れずに言おう。私は墓守娘だ。

「母親が娘の会社選びにまで口を出してくるんですけど、そんな場合どうしたらいいんでしょうね」、彼女は読者アンケートを読みながら質問してくる。

カウンセラーである著者の信田氏のところへ取材にきた、30代後半のデキそうな編集者の女性は、おもむろに言う。

「実は私もなんです・・・」

幼い頃から、彼女が母から聞かされていたことは

「やりたいことをやるのが人生よ、女でもとにかく経済力をつけなくっちゃ何にも始まらないんだからね」

膨大な量の家事に対してもひとことも文句を言わず、明るくエネルギッシュな母は、常に彼女の尊敬の対象だった。

彼女が就職するまでは。

大人になるにつれ、母からの呪縛に気がつく

多くの墓守娘は、大人になるにつれ、母の本心が垣間見えることで、呪縛に気がつき始める。

実に多くの女性が、実は自分も墓守娘であることに薄々気がつきつつも、罪悪感と怒りから前にも後ろにも進めない状態になっている。

罪悪感と怒りが同居するとはどういうことか、イメージできない人であっても、本書に記された多くの具体例を見ていくことで、少しは想像し得るのではないか。

私は中学の頃に、自分は墓守娘だということに気がついていた。

そして、その頃から母と戦い続けてきた。

母娘関係は、呪いのように強い鎖でつながっている

大人になり、家族関係の確執から逃れた人たちの話を聞くことが増え、母に怒りを感じることは私に問題があるのではないかと悩んだり、冷静に伝えてみようと自制心を強く働かせてみても叶わず、そのストレスから子どもたちに当たってしまったことも少なくない。

父親との確執を抱える人であれば、心の内に隠し持っていた想いを伝えることで、関係性が改善することもあるだろう。

息子と母親の関係においても、別の解決策がある。

しかし、娘と母親の関係は、ある特有の理由により、ほとんどの場合において解決は難しい。

母から娘に対する呪縛は、抜け出ることが叶わない鋼の鎖のように強いものなのだ。

あなたも、あなたの妻も、墓守娘かもしれない。

ここで何度も出てきた墓守娘という言葉について確認をしておこう。

墓守娘とは、過干渉な母親を持つ娘をさす造語。
子どもの人生に口を出し、果ては「介護は当然」「将来は自分の墓を守れ」と言い募る母親がいることから名付けられた。

一般的な言葉ではなく、著者による造語だが、ぴったりしすぎて怖いほどだ。

墓守娘は、傍目には恵まれた親子関係に見える。

娘自身も、ある時点まではそう思い、幸せに感じているからこそ、辛いのだ。

周りからは「仲がよくていいね」「いつも気にかけてくれて、何でもしてくれていいお母さんだね」などと言われる。

その母を重いと感じている自分は、おかしいのではないか。

他人に相談しても、贅沢な悩みだと言われる。

だから、母に対する怒りを隠していることが多いのだ。




「娘を心配する母」という安全地帯、娘だけが希望

少し長くなるが、本書の目次にざっと目を通して欲しい。

まえがきー「墓守は頼んだよ」の呪文

1.母が重くてたまらないーさまざまな事例からー

ママのための中学受験
ゴールインしたのは私ではない
どこまでもついてくる

母と娘の「運命共同体」
アルコール依存症の父
孤児願望
男になりたい
スミレから妖怪に
母のお墓を

娘を見上げ、娘を見下ろす母
変わらない母親像
母と息子と口紅
反面教師としての父
母の使い分け

気づけば、落とし穴
体力満点の母
未来の設計図

自分の不幸のふたをして
恨みと怒りのオーラ
「娘はうつじゃないでしょうか」
結婚をして家を出て、出産してもどってきてほしい
「娘を心配する母」という安全地帯

団塊母の苦しみ
ロマンティックラブイデオロギー
娘だけが希望
理解の断念

傷つけ合うことで強まる絆
『光抱く友よ』に見る母娘関係
見てはいけない光景
親子の役割逆転

父の存在はどこに?
父になることへのためらい
やっぱり母親の責任か?
バラの花を美しいと感じない
期待をしなければいい

無邪気な独裁者
この10年間の変化
無邪気に見えて狡猾
娘との一体感にひびを入れる

2.母とは一体誰なのか?

母親を徹底的に分析する
【1】独裁者としての母ー従者としての娘
【2】殉教者としての母ー永遠の罪悪感にさいなまされる娘
【3】同志としての母ー絆から離脱不能な娘
【4】騎手としての母ー代理走者としての娘
【5】嫉妬する母ー芽を摘まれる娘
【6】スポンサーとしての母ー自立を奪われる娘

母をどうとらえればいいの?
なぜ母性が造られたのか
自己犠牲という価値
呑みこむ愛のからくり

3.迷宮からの脱出ー問題解決の糸口

母に対する処方箋
母がカウンセリングにやってくるのは?
まず教育プログラムから
グループカウンセリングの効果
隠されたテーマ
パパズグループのねらい

墓守娘に対する処方箋
怒りを自覚しよう
罪悪感は必要経費
仲間をつくろう
カウンセリングに行ってみよう
NOは、母へのサービスだ
距離をもった母との関係は可能か

あとがき

本書に出てくる具体例とは、もちろん全く同じではないが、程度の差こそあれ、私は似た経験をしてきた。

この母との確執が、最終的に前夫との関係性を打ち切る原因になったと断言できるし、離婚をしたお陰で、私は晴れて母との距離を広げることができた。

まずは読んで、自覚することからはじめよう。

母親の強い愛情や母娘の関係性に違和感を感じているあなた。

あんなに良くしてくれるお母さんに対して、何かしらのストレスを感じていそうな妻をもつ男性のあなた。

一度本書を読んで、母娘関係の現状を客観的に掴んでみてはどうか。

母娘関係で苦しんでいるのは、あなただけではない。

あなたは自分が母親になったとき、娘に同じことをしてしまうのでは、と恐れてはいないか。

知れば解決する訳ではないが、知らずにいるよりも対処できる方法が増える。

方法が増えれば、周りへ助けを求めることもできる。

無知は罪だ。

まずは読んで、自らのうちにある怒りと罪悪感を自覚しよう。

そこからだ。

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